2014年10月31日金曜日

賛同人が554名となりました。引き続きの賛同を募っております。

賛同人第十次名簿を確定しました。554名となりました。
多くの方々のご賛同に心から感謝申し上げます。


<牧師・伝道師のみなさま、ぜひ当会へのご賛同をお願いします>

 12月10日の秘密保護法施行がせまっています。
 私たちは、この法律が「安全保障」の名の下に国民の自由を制限し、互いに疑心暗鬼を深めさせる秘密国家を出現させ、戦争をする国へと人々を駆り立て、人々の良心を踏みにじり、特定の思想や信仰を持つ人々を排除する道を開くものだとして、反対しています。
 これは私たちの信仰告白です。
 かつて治安維持法下において宗教弾圧を経験した歴史を思い出します。
 憲法をないがしろにする法律の下で、イエスキリストをただ唯一の主と告白するものとして、私たちは、今またかつてのような時代が再来しつつあることに重大な不安と危惧を抱き、見過ごすわけにはいかないのです。
 
 
 
 
ぜひご一緒に祈り、祈りに押し出されて歩みをともにしてまいりましょう。
賛同は会のアドレスから教団教会名・お名前・職名をお送りください。

*お名前の公開は、牧師・伝道師など聖職者とさせていただいております。牧会者としての決意の表明です。
 
(教会員やキリスト者以外のみなさまからの賛同は公表しておりません。)


よびかけ人      31名
第一次賛同人  280名
第二次賛同人  114名
第三次賛同人   35名
第四次賛同人   20名 
第五次賛同人   30名
第六次賛同人   12名 
第七次賛同人    8名
第八次賛同人    10名

第九次賛同人   10名
第十次賛同人    4名  実務の都合で公開が遅れましたことをお詫びいたします。

合計      554名
第十次名簿は以下から・・・

https://docs.google.com/spreadsheets/d/14Bk9ggNZkquGulzHFZSp9XIWyUS-kB_7zdpV2bltcLQ/edit?usp=sharing

2014年10月24日金曜日

【講演会のお知らせ】 速報

【講演会のお知らせ】


12月10日の法施行を前に、牧師の会主催の講演会を準備しています!

12月9日(火)19:00~21:00
お茶の水クリスチャンセンター 8階チャペルにて
講師にノンフィクション作家の田中伸尚さんをお迎えします。

詳細は追ってご案内します。ぜひ今からご予定ください。

【お願い】

大変恐縮ですが、今回の講演会開催のためにカンパを募っております。
私たちの会は、会費がなく、手弁当で活動しています。
講演会の成功のために、趣旨にご賛同くださり、ご支援いただける方は、以下の口座までぜひご協力をよろしくお願いします。

ゆうちょ銀行...

振替口座番号:00160-8-764802
名義: 安海和宣 (アツミ カズノブ) 
※この口座は共同代表の個人名義ですが、牧師の会専用口座で事務局が管理しています。

2014年10月14日火曜日

特定秘密保護法施行の閣議決定にあたっての声明を発表し、首相官邸におくりました。



本日、特定秘密保護法の12月10日施行が閣議決定されました。

これをうけて特定秘密保護法に反対する牧師の会は、抗議の意を声明として発表し、首相官邸に送りました。


   特定秘密保護法施行の閣議決定にあたっての声明


                                                2014年10月14日                                                                                                                                                                    特定秘密保護法に反対する牧師の会

                               共同代表 朝岡勝 安海和宣

 安倍内閣は本日14日、多くの国民の反対や懸念、不安の声、また政府与党内からの慎重審議の声をよそに、特定秘密保護法の運用基準を定め、同法を12月10日に施行すると閣議決定しました。ここに私たち「特定秘密保護法に反対する牧師の会」は、今回の閣議決定と法施行の動きに強く抗議します。

 同法は昨年12月、十分な議論も経ないままに強行採決を繰り返し、12月6日、民主主義のプロセスを無視して決定されました。その際も多くの国民が、主権 者である私たち国民の知る権利、表現の自由、思想・信条・信仰の自由、結社の自由など基本的人権を制限しようとするこの法を問題視し、反対の意志を表してきました。国外からも報道の自由や知る権利という民主主義国家が基本的に有している自由や権利が制限されることに対し、重大な懸念が寄せられて来ました。
 今年7月に入って、政府が募集した運用基準・施行令へのパブリックコメントには、2万3,820通もの意見が寄せられ、その多くは同法の運用に対する懸念 や反対、また法そのものの廃止を求める声でした。しかしそれらの貴重な国民の声に真摯に耳を傾けることなく、形式的な手続きによって運用基準が定められ、 同法が施行へ進むことを主権者である私たちは到底認めることができません。

 そもそも特定秘密保護法は、安倍内閣が推し進める「戦争する国づくり」の流れの中にあり、国家安全保障会議の設置、武器輸出三原則の見直し、集団的自衛権 行使容認の閣議決定、日米ガイドライン見直しなどと密接に結びついています。事実、先日の国会衆院予算委員会の質疑において安倍首相は、「今後、集団的自 衛権を行使する事態が起こった場合、武力行使の新三要件を満たしたと政府が判断する際の根拠となる情報が、特定秘密保護法に基づく特定秘密に指定される可能性がある」と答弁しました。

 すでに私たちはこの法律が「安全保障」の名の下に国民の自由を制限し、互いに疑心暗鬼を深めさせる秘密国家を出現させ、戦争をする国へと人々を駆り立て、人々の良心を踏みにじり、特定の思想や信仰を持つ人々を排除する道を開くものだと指摘しました。その懸念は払拭されるどころか、「共謀罪」法案再提出の動きなどをみるとますます深まっていると言わざるを得ません。
 かつて治安維持法下において宗教弾圧を経験した歴史を継承する私たちは、今またかつてのような時代が再来しつつあることに重大な不安と危惧を抱いています。政府は虚心坦懐に国民の声に耳を傾け、この法の施行に踏み切ることのないようここに強く要望し、抗議の意をあらわします。

2014年10月10日金曜日

ノーベル平和賞発表にあたって

ノーベル平和賞発表にあたって

             

                             2014年10月10日


本日、2014年度のノーベル平和賞が発表され、パキスタンのマララ・ユズフザイさんと、インドの児童人権活動家カイラシュ・サティアティさんが受賞されました。特に女性の人権向上とパキスタンの平和のために銃撃事件をももろともせずに勇敢に歩む17歳の彼女に、心からの祝意を表します。


私たちが願っていた「憲法9条を保持してきた日本国民」の受賞は成りませんでしたが、ここに私たちは42万3685筆の署名をされた方々、戦後70年平和を希求してきたすべての国民とともに、計り知れない多くの労を果たされ、あらためて憲法9条の価値を知らしめてくださった「憲法9条にノーベル平和賞を」実行委員会の皆さまに心からの御礼を申し上げます。


私たちの国はいま、立憲主義が揺らぎ、憲法9条の定める平和主義は空洞化し、主権者である国民の知る権利、思想、信条、良心の自由が著しく脅かされ、集団的自衛権行使容認の閣議決定以来、海外で他国との戦争に参加する準備が着々と進められつつあります。


そのような中で今回のノーベル委員会がノミネートを受理したことは、日本が世界の中で果たすべき真の役割が武力に拠らない平和づくりにあることを示す、大切な「しるし」となるでしょう。


私たち「特定秘密保護法に反対する牧師の会」も、この憲法9条を保持してきた日本国民のひとりひとりとして、ますますキリストにある真の平和を証ししつつ、さらなる平和作りのために働く所存です。

 


2014年10月10日 特定秘密保護法に反対する牧師の会

共同代表 朝岡勝 安海和宣

2014年10月1日水曜日

ニュースレター№⒒を発行しました。

しばらくお休みしていましたが、ニュースレター№⒒を発行しました。臨時国会開会日の行動の報告を中心に、立憲デモクラシーの会よびかけ人の中野先生の講演要旨も掲載しています。

アメリカからみた日本

【Opinion】
アメリカ滞在中の当会よびかけ人・キスト岡崎さゆ里師から所感がとどきました。ご紹介します。
 
 

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 NY・マンハッタンで911跡からウォール・ストリートに向かう際、たくさんのパトカーがそこら中に集まり道路を封鎖し始めました。ものすごい人だかり、そして騒ぐ声が聞こえてきたと思ったら、オキュパイウォールストリートに遭遇しました。
 地球温暖化の危機を訴え企業の利益優先のあり方に反対するという主張でした。必ずし...
も怒声ではなく、しかし一致して声をあげる人々のエネルギーに圧倒されました。「怒りの平和主義者」と書かれた看板を高々とかかげた人をやっとのことで写せましたが、封鎖の範囲が広すぎて全然コアに近づけませんでした。ガードのこちらからも応援や拍手があり、またポリスもあまり危機感なくのんきそうだったのは、暴力的ではなく「ピースフル」なデモ運動だったからでしょうか。道路封鎖の中を、塾にたどり着きたいと訴える子どもに、ポリスが付き添って通してあげている姿もありました。

 アメリカと日本。村&単一社会と大陸&移民社会、という背景の違いもありますし、もちろん価値観の規範となる宗教性も違います。まったく異なる社会性を持つアメリカと日本を、国全体の規模で比べるのは難しいですが、NYと東京という大都会の間だけで気質の違いを比較するのは適切かもしれません。
 常々感じることですが、「個人レベル(自分のこと)」ではNYの人は、かなり我慢強いと思います。サービスが悪い、レジが混んでいる、など些細なことでいらいらしたり怒りを表すのは「大人じゃない」という意識があるように思います。電車が遅れてもよくあること、ましてや車椅子の人がバスに乗るのに時間がかかるときなど、当然のように静かに待っています。
 けれども、「公レベル(みんなのこと)」、つまり権利問題などの重要なことではかなり怒りや意見を強く発しますし、それをする人もしない人も各人の選択を尊重している気がします。

 日本は、ユニフォーマティズムの強い国なので、全体主義に傾きがちかもしれません。「みんな同じ」を善しとする社会で、他人と違う意見を声に出していくのは勇気が入りますね。いくらそれが「正しいこと」であっても「よくないこと」になってしまうのです。アメリカの教会でお話するとき、「皆さんなら『あなたはユニーク(人と違う)ね』と言われればとても得意!でしょう。なのに、日本では(人と違う、ということは)悪口なのですよ」と言いますと驚かれます。それは、神が一人ひとりをお造りになられたから、という聖書的根拠が文化の中に染み付いているからでしょう。
 つまり、自分が(そして他者も)唯一の存在である(オンリーワン)ことを自覚しているのでアメリカでは「世界に一つだけの花」なんて今さらという感じかもしれません。ですからそれぞれの「自由」をとても大事にします。しかし「みんなのため」を思うのはいいのですが、その加減が難しいとも言えます。アメリカが「世界の警察官(のつもり)」と揶揄される理由でしょう。

 日本でも、アメリカのシリア攻撃について、「アメリカが集団的自衛権として攻撃している」との報道がされているようですね。こちらでは、isis(「イスラム国」と訳されているようですが)によるクリスチャンや女性に対する虐殺や虐待行為などかつてない残虐な行為について報道されており、特に共和党はそのネタをもって、オバマ大統領がisisに対して弱腰だと非難しています。今回のシリア攻撃についてオバマ大統領は今回の「isis」または「isil」と呼ぶ過激派に対しての軍事行動を、「攻撃」ではなくあくまで「自衛権の範囲で」のみ行っている、という意味です。
 しかしそれでは制限があるため、「イスラム国」の被害にあっている現地の人達のことは助けないのか、という意見もあり、その声を共和党は利用してオバマ大統領を攻撃し、イスラムに甘い「イスラム ラバー」と悪口を叩くほどです。イスラムに対してというよりも、それほどテロ行為に対しての嫌悪感と恐怖が強いのでしょう。考えて見れば、自分の国土で戦争をしたことのない国にとって、911は唯一の「外部からの戦闘攻撃」なのです。(また、皮肉なことに「911」という数字は、日本で言えば「119」つまり救急の助けを呼ぶ番号です)

 ですので日本と違うところは、集団的自衛権はアメリカでは国民意識として好意的または当たり前に受け止められていることでしょうか。「自由」は戦って得るもの。そして守り続けるべきもの、と。「正義の戦争(Just War)」という概念を持っている国ですから、国民はアメリカのシリア攻撃が「isisイスラム国」という過激派テロ組織が行っている虐殺に心を痛めそれを止めるためだ、と思っているのかもしれません。

 一方、日本ではどうでしょうか。
 日本はイスラム諸国との関わりがあまり無いですし、直接被害を受けているわけではないので、あまり関心がないかもしれません。では私達の国に、もしイスラム国のテロ行為が起きたらどうなのでしょうか?または、イスラム圏の国々との利害関係が直接的に響いてきたらどう受け入れるのでしょうか?
 日本人は世界を見るときに、単に「自分に影響のある国」だけに目をやり(良くも悪くも)それを意識しすぎているように思います。結局は「自分中心」に世界を見ているだけになる恐れがあります。しかしかといって、今の自民政権が言うように「だから他国を救うため我々も武器を取らなければ」というのは全く違います。それもまた、「人のため」の仮面をかぶった自己主義と透けて見えるからです。
 アメリカとその関連国のしている行為を批判していくのはもちろん重要です。しかし同時に、例えば「イスラム国」で犠牲になっている人たちをどうやって助けていけばいいか、考えなくてはなりません。両方の視点がなければ、本当に「平和を作るもの」とはいえません。自分は何もせず人の批判をして、また関係ない人が傷んでいるのも見て見ぬふりという「平和」ではなく、メノナイト派のクリスチャンのように、自分は丸腰で「人間の盾」となって現地の人を守る、徹底した平和主義を貫く戦いができるかどうか。

 だからこそ、日本の取るべき道はただひとつ、「日本国民だけのためでなく、全世界の人のために憲法9条を死守し、モデル国となっていく」ことです。 そこにほんの僅かでも「自分の国さえ戦争しないならいい」という思いがあっては、それは完遂できません。
 日本が一番意識しているのがアメリカ。そしてアメリカの一挙手一投足に、政治家ばかりか国民も右往左往している気がします。アメリカでは逆に、そんなに日本を意識していません。特に国民は、日本がどうなっているかなどは知りません。
 そうしますと、沖縄の基地問題にしてもアメリカを相手にデモや反対運動をしてもあまり意味が無いと思います。なぜなら、アメリカの「国」は日本の「国」と取り決めをしているからです。
 「国」に一番影響を与えることができるのはその国の国民です。つまり、私達国民が選んだ日本の国が沖縄の基地を許しているのです。アメリカからすれば、「そんなに沖縄に基地を置きたくないならなぜ自民党に政権を任せているの?」ということです。海外に在住している時につくづく感じましたが、選挙権というのは宝物です。この国の国民しか、国を変えることが出来ません。逆に言えば国民にはこの国を変えることが出来る、その民主主義を得ているありがたさ。民主主義の質の高さを測る基準の一つは「個人の自由の第三者(特に政府)による侵害からの保護」だということです(民主主義評価法による)。
 日本国内の戦いがとても重要になっていると思います。そしてさらに重要なのは、それぞれの国に置かれた国民が、政治上の争いに巻き込まれて互いにヘイトを増長させることなく、共に「自分たちを利用しようとしている、自分たち一人ひとりの命を軽んじている本当の敵」を見据えて、分かり合い団結していくことだと思っています。